明治大学経営学部の小関隆志教授にご講演いただきました。
金融に関する知識とスキルは財の多寡にかかわらず重要であり、むしろその知識とスキルをあまねく普及させることによって金融包摂(Financial Incluision)を推進する必要性を示してこられました。
金融包摂を渡日して就労する外国人にも敷衍することも重要な課題であり、小関先生の指導によるインドネシアでの渡日予定者に対する金融教育実践についてご報告いただきました。
小関先生による詳細な報告を受けて議論が行われ、中でも外国人就労者に対する金融教育において重要なことは、本人が明確なビジョンを形成して、家計の管理にポリシーを持って渡日することだという点で、参加者は共通認識を持ちました。
ビジョンなき渡日は、放漫な支出から故郷への無理な送金まで様々な問題ある経済行動を引き起こすだけでなく、違法な残業、就労、賭博行為をはじめ危険な行動を惹起する原因となっています。
またこの点での教育方法としてワークショップが有効とのご報告もあり、今後の開発が望まれるところです。
またORAが推進してきた人材認証の制度の具体的なかたちが小関先生の実践にあり、今後連携して学習機会を提供できることも確認できました。
スピーカー:小関隆志氏(明治大学 経営学部 教授)